鼻行類 新しく発見された哺乳類の構造と生活
Stümpke, Harald(著)日高 敏隆(訳)羽田 節子(訳) Stumpke Harard(著)シュテュンプケ ハラルト(著 )
1941年、日本軍の収容所から脱出した捕虜が漂着した南海のハイアイアイ群島。そこには他に類を見ない独特の進化を遂げた哺乳類の一群が生息していた。
発達した鼻を使って歩行や跳躍を行う「鼻行類」。一口にそう呼んでもその形状・生態は実に多種多様で、同種の生き物とは思えないほどバリエーションに富んでいる。驚くべき新種の生物の詳細な研究論文。
正直、この本の面白さを説明するのは相当難しい(真の魅力はここで書くわけにはいかないのです)気がして今更困惑しているのですが。
とにかく紹介される鼻行類の仲間たちがことごとく想像を絶するほど斬新もといユニークで、学術論文の堅苦しい文体にも関わらずどんどん読めてしまいます。図版も豊富で見ていて飽きません。あとそれぞれの種の訳名も秀逸です。
鼻でジャンプして移動したり、植物のように地面に固着して(鼻で)風に揺られたり、モグラのように地下を掘り進んだり(鼻で!)、奇想天外な生態を持つ種も多く、『へんな生き物』などが好きな方には是非おすすめしたいです。(河内長野店 樽野)
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出版社/メーカー
平凡社
ISBN/JAN
9784582762891