「13歳からの考古学」 なんで人は青を作ったの?
谷口陽子、�盒狭疥ぁ臣� クレメンス・メッツラー/画
青色は特別な色。遠い昔から人類が望みながらなかなか作り出せず、手に入れるために様々な努力を重ねてきた、夢の色。
簡単に作れるけれど変色しやすいヴェルディグリ、ラピスラズリの粉末を精製して作るウルトラマリン、人類最古の合成の青エジプシャンブルー、牛の血から作られる革命的なプルシアンブルー……中学1年生の蒼太郎と律は、化学者の森井老人に導かれ、その壮大な挑戦の歴史を辿っていく。
青色の絵の具は作ることがとても難しく、ヨーロッパでは長らくラピスラズリを加工した極めて高価なものを使っていた、という話は知っていましたが、それ以外にもこれだけ多様な挑戦があったんだ!と、わくわくしながら読みました。青色の歴史、なんと奥が深いのでしょう。
様々な実験で作り出される青色から、人類が抱き続けてきた希望とそのために重ねてきた飽くなき挑戦と努力に思いを馳せることができます。レイリー散乱の原理を利用して黒い粉を青に見せかける「偽の青」フォルスブルーなど、本物の青よりある意味魅力的に思えました。錬金術のレシピから再現された「忘れられた青」のロマンもたまりません。
美術、化学、歴史、考古学、それぞれの視点からの解説もとても興味深く、世界が広がる気がします。これからの研究でもっといろいろな青が発見されたら、と思うとますますわくわくします。
「13歳からの考古学」シリーズの一冊ですので、中学生の皆さんに是非おすすめしたいです。
今は青の絵の具もいくらでも安価で発色の良いものがありますが、この歴史を知るときっととても尊いものに思えてきます。これまでよりもぐっと大切に使いたくなるのではないでしょうか。(河内長野店 樽野)
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出版社/メーカー
新泉社
ISBN/JAN
9784787724175