毎日移り変わる「天気」。それは私たちの生活に密着して様々な影響を与え、そして時として歴史を動かしてしまうこともある。
桶狭間の戦いの奇襲はゲリラ豪雨のおかげで成功した? 「神風」は本当に吹いたの? もしも桜田門外の変の日に、季節外れの雪が降っていなかったら……。
「天気」を軸に、歴史を見てみよう。
遣唐使船を運んだ季節風。天明の大飢饉を誘発したエルニーニョ現象。関ヶ原の勝敗を分けた霧。関東大震災の犠牲者を格段に増やした強風。歴史上の出来事に、次々と新しい一面が見えてきます。
中学生と小学生の姉弟に気象予報士志望だった伯父さんが説明するという形なので読みやすく、若い方にもおすすめです。かなり専門的な用語も出てきますが、わかりやすく解説されているのでご安心ください。
歴史と気象学が密接に結びついて語られると、よく知られたエピソードがとても新鮮に思えて興味深いです。「日本史」が地球規模の大気や海流の流れと繋がり、世界が一気に広くなったように思えて、物事を「新しい視点で見てみる」ことの大切さがよくわかります。
そして、クリミア戦争の際の遭難事故をきっかけに始まった近代的気象研究と、天気予報の歴史の話もとても面白く読みました。人類って、すごいことをしていますね。さらには人類が「天気」に与えている少なからぬ影響も、深く考えさせられます。
読めばきっと、歴史の話の中に、そしてふと見上げた空の中に、見えなかったものが見えてきます。(河内長野店 樽野)
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出版社/メーカー
三省堂
ISBN/JAN
9784385361710