福井県立図書館の利用者が覚え間違えた本のタイトルから、問い合わせを受けた司書が導き出した正解は?
「100万回死んだねこ」「ストラディバリウスはこう言った」「だいぶつじろうの本」……抱腹絶倒の覚え違いと司書さんの検索能力に、爆笑と驚嘆間違いなし!
「宮沢賢治の『行列のできる料理店』という本はありますか?」
「……『注文の多い料理店』でしょうか?」
「あっ、それです!」
私は以前お客様とこんなやり取りをしたことがあります。誓って作り話ではなく、本当にあるんです!「欲しい本のタイトルをちゃんと覚えていないお客様」というのは実に書店員あるあるなのですが、図書館司書さんも同じなのですね。ああ親近感。図書館の場合、もっと漠然とした調べ物を頼まれる場合も多いでしょうから、より大変だと思います。司書さんならではのお仕事の話も興味深く読みました。
そんなわけで、書店員視点で読むと、「ああ分かる、こういうところで間違えやすいんだ」と自分の経験を思い出してにやにやすることもできました。助詞を取り違える、表記の違い(漢字で書くかひらがなかなど)、数字の混乱、他のタイトルや著者名が混ざるなどなど。さすがに「100万回死んだねこ」ほど芸術点の高い間違いは滅多にないとは思いますが。これはもう、はずれ具合とかすり具合があまりにも絶妙で感動すら覚えました。これを受けた司書さんがうらやましい!
ところで「宮沢賢治の『行列のできる料理店』」って、どんなお話なのでしょうか。ちょっと面白そうなので存在したら是非読んでみたいです。本気で。(河内長野店 樽野)
フェア/カテゴリ
書店員おすすめ
出版社/メーカー
講談社
ISBN/JAN
9784065458927