「希望が死んだ夜に」
「余韻に浸る」とよく言う。
深夜、就寝時間を忘れて一気に読み終えた後、
今回は余韻に「翻弄された」。
まったく寝付けない。
なぜか。
ある登場人物の長い人生を「想像」してしまったから。
母による究極の事件。直面する貧困。
ほとんど聞こえない耳にはおそらく苦しい耳鳴耳閉を伴う。
14歳の未来から、希望が死んだ。
彼の未来に、いつか希望がリバイバルする日が
くるのだろうか?
単なるエンタテインメントではない。
読み捨てられない重み。
多くの方に、翻弄されてほしい。
その時、自らの人生には希望が生きていることを感謝したくなるだろう。
(溝ノ口本店 太田)
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出版社/メーカー
文藝春秋
ISBN/JAN
9784167913649